1872年、絵付け師であり二件のアンティークショップの経営者でもあったカール・ヨハン・ゴットリープ・ティーメは、磁器工房をドレスデンの南ポットチャペル(現在のフライタール)に創立しました。第ニ次世界大戦後のドイツ東西分割により1950年からは東ドイツの国営となってしまいますが、1991年のドイツ統一で再び民間経営に戻ります。様々な歴史的背景のなかにあっても創立者であるカール・ティーメの「特別クラスの贅沢な磁器を」という信念は忠実に守られ、親から子へ代々引き継がれる職人気質に溢れ自社を愛してやまないアーティスト達によって、昔ながらの手工業が今でも守り続けられています。さらに幸運なことに、第ニ次世界大戦中の1945年2月13日と14日、ドレスデンの町は空襲で瓦礫と化してしまうのですが、工場の建物も中に保管されていた12,000以上ものオリジナルのモデルとフォームがすべて無傷で残ったことで、創立以来数多くの王家・貴族の特注により作られた製品を、今でもオリジナルに忠実に再現出来ることです。現在、立体的な花をあしらったメイフラワーの1m以上もある豪華なシャンデリアなどを製造している窯は、SPドレスデンだけでしょう。経営上の問題でどうしても大量生産に走ってしまう窯が多い中、このSPドレスデンのように今でも一つ一つ大切に手作業で作り続けている窯があるのです。伝統の美に加えてこの希少性こそSPドレスデンの大きな魅力でしょう。精巧なオープンワークや花のデコレーションは「手仕事の奇跡」といわれるSPドレスデンの伝統の技法、ヨーロッパ的美意識の象徴であり、また宮廷や貴族の生活の息吹が感じられる作品です。どうぞごゆっくりご鑑賞ください。
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